ぐちさき

今日も愚痴といいわけ。

生産性の話

常にどこかが不調で、本当の生産性を出せてないだけです。本当です。ひろさきです。

 

 

2020年のOECD加盟37カ国中21位だそうです。(出典:日本生産性本部

隠れ貧困国の我が国においては、なかなかのポジションだと思います。

期待しないほうが疲れないからいいよね。

 

とはいえ。

生産性の低さは我々底辺社畜ポンコツであるから、だけが原因ではない(かもしれない)ので、ちょっといいわけを考えてみます。チップスター食べながら。

 

◆生産性って?

調べたら「生産力の度合い」って出てきたけど、じゃあ生産力って何かといえば、過程はどうあれ、どれだけの時間でどれだけの量ができたか、ってことです。この「過程はどうあれ」っていうのがポイント。

過程によって質がある程度変わるので、量を作ればいいってものじゃないけれど、日本の生産性の低さはこの「過度な質の追求」のほかに「過程の煩雑さ」も原因として考えられるんじゃないかと睨んでいる。

 

◆過度な質の追求

これは色々なところで言われているし、コンビニのバイトでも丁寧な対応を求められるのをご存知だろうから割愛したい。どうしても見たかったら、某ネット通販サイトの星1つのコメントを見にいってほしい。軽い絶望感を体験できる。

 

◆過程の煩雑さ

言いたいこと、いいわけの中心はこれ。過度な質の要求は、要件です、って言われたら仕方ないのでいいわけには適さない。

 

システム開発の現場では1行のプログラムコードを直すのに

 ・設計書の修正、コード修正、レビュー、テスト

ここまではいい。

 ・開発工程の承認

外部設計とか内部設計とか開発とか単体テストとか結合テストとかシステムテストとか、システムを開発するにはいくつかの工程が必要なのだけれと、それぞれにエライ人の承認行為が必要になる。

まぁ、これもある程度しょうがないと思うが、この承認するためのドキュメント作成が大変。

大量のドキュメントの作成、をする前にドキュメント作成のための大量なマニュアルの読み込みが必要で、パワーポイントで何十ページにも及ぶものがあったりする。なぜワードにしないのか疑問だが、パワーポイントがゆえに表形式資料はエクセルで別紙として作られており、今度はそっちを読みにいく。

膨大な量の資料を読んで全て理解できる人がいるのかどうかわからないが、仮に読めたとしてようやく承認のためのドキュメント作成に入る。このドキュメントも日が経つ内に増えていったりする。なぜならトラブルがあると罰則的にチェックシートが増えていくためだ。問題が起きないようにプロセスを変えるのではなく、チェックシートや確認をひたすら増やすのがジャパニーズスタイル。

こうして目の下に隈を作りながら出来上がった資料を口頭でエライ人に説明する。最初から口頭でいいじゃん、と思うも、そこは日本伝統の「ミナサン、ソウシテイルノデ」「ルールデスカラ」により粛々と儀式を執り行う。そこで思いつきとも思えるエライ人のダメだしを受け、さらなる説明資料を作成するなどのアトラクションを楽しみつつ、作ったプログラムのコンパイルと本番環境への配布を行う。

・本番環境への配布

配布をするには「ライブラリアン」と呼ばれる鉄壁の門番集団がいて、彼らに配布を申請するための申請書を作成する。そのための膨大なマニュアルを・・・

数日後、何人かのしかばねと申請書は作成され、晴れて提出となる。日付が違う、はんこが足りない、などのトラブルを乗り越え申請書は処理されていく。処理と言ってもはんこを押す作業だけど。

ライブラリアンの中にもヒエラルキーはあり、次々とはんこを押され頂上まで到達すると下っ端に命令が下り、ようやく作業に入る。

そして不具合が見つかり、最初に戻る。

 

一方で海外はどうだろうか。

私の知る狭い範囲での例だが、彼らも組織であり、上長のチェックがあったりする。しかし、実際に作業する人にも裁量が割り当てられており、些細な内容であればメール1本で対応が完了することもある。責任と裁量のバランスが良い。(少なくとも日本よりは)

そんなにポンポン作業しちゃっていいの?問題あったらどうするの?とこちらはハラハラすることもあるが、そこはそれ。問題が起きたら仕方がないので、対処すればいい。とのこと。たくましい。

 

◆問題発生に対する考え方の違い

日本においては問題は起きてはならないもの、海外においては起きたら対処するもの、と認識の違いがあり、これが少なからず生産性に影響しているのではないか、などと思ったりする。

問題の対処でも日本と海外の違いを感じるが、それはまた別の機会に。

 

◆結局のところ

そもそもいいわけなので、己のポンコツっぷりは棚に上げておくが、

・過度なサービス(要件)を削減する

・問題があったら罰則ではなく、プロセスを見直す

・責任と裁量のバランスをとる(承認しすぎ問題)

・物事をシンプルにする(マニュアル地獄)

チップスターで手が油まみれなので、いちいち手を拭かなくても良いように箸で食べる

とつらつら改善案を考えるものの、何より上記問題を知っていながら責任も持って改善できないエライ人たちこそ、生産性問題の本質なんじゃないですかね。

つまり、私は悪くない。(そっと上司の上着で手を拭きながら)